有名な日本人の物乞い

インドの川

私がチベット難民キャンプに行っていた頃、大介君はデリーのメインバザールを歩いていたらしい。
すると、後ろから声をかけられる。

「あのお〜日本人の方っすか〜?」

振り返ると、ボロボロの服を来た物乞いだった。
日本語うまいな〜と思っていたら、日本人だったらしい。
でも日本人に見えないくらいに、肌は浅黒く焼けていて身なりもボロボロだったらしい。
しかも、話し方は日本のちょっと不良っぽい若者風だという。

「あのぉ、自分、実はぁ、昨日暴漢に襲われちゃってぇ」

と、話しだした。
その人の話によると、昨日突然暴漢に襲われてしまい、荷物もパスポートも航空券もお金もすべて盗まれてしまった。それで、どうすることも出来ずに困っているので、少しお金を貸してくれないか?ということらしい。

大介君は、
「日本大使館に連絡した方が良くないですか?」
と言うと

「実はぁ、大使館には連絡して〜、家族に連絡してもらって、お金を送金してもらうことになってるんすけどぉ、それまで時間かかるらしくて〜まじで昨日から何にも食べてないし、死にそうなんです。
お金は送金されたら必ず返すんで、ちょっと貸してもらえませんか?」

そもそも昨日今日暴漢に襲われた様な身なりには見えなかったが、異国の地で日本人がこんなことしてるなんて・・と、ちょっと可哀想になったので、お金はあげるつもりで
「自分もそんなに持ち金がないんで貸せませんけど、これだけなら・・」
と行って200ルピーを渡した。

まさかお金を貰えると思ってなかったぽい、その人は
「え?エ?マジっすか?え?まじ、あざーす。ちゃんと、お金は返すんで!あの、日本大使館に届けるんで、それでちゃんと返せるんで、あざーす」
と言いながら、あっという間に消えたらしい。

日本大使館に届けるとか言って、お互いの名前すら知らないのにどうやって返すつもりなんだと思ったけど。

その日本人の物乞いは結構有名らしく、何人かの日本人旅行者が遭遇しているらしい。
まぁ、特に何をされるわけでもないので良いんだけど・・。

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